Caravaggio (カラヴァッジョ)・前編

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最近、Caravaggio (カラヴァッジョ) に夢中です。

カラヴァッジョ は1600年頃に活躍した写実派 (リアリズム) のイタリア人画家です。本名はミケランジェロ・メリージと言います。カラヴァッジョという名前は幼少期に、父フェルモ・メリージが亡くなった事を契機にカラヴァッジョに移り住み、そこで過ごしたことが関係しているそうです。ちなみに、ミケランジェロ・メリージの生まれはミラノです。

レオナルド・ダヴィンチやラファエロなどを代表するルネサンス美術 (マニエリスム) から、レンブラント、スルバランなどに代表されるバロック美術への新たな扉を開いた画家としてカラヴァッジョは一躍有名になりました。

 

近年では2016年に東京の「国立西洋美術館」において「日伊国交樹立150周年記念 カラヴァッジョ展」という企画展示が行われていたそうです。僕も、もう少し早くカラヴァッジョの魅力に気付いていたら絶対に行ってました・・・。もう一度やらないかな・・・。

 

カラヴァッジョはかなり破天荒な性格だったらしく、警察に捕まることは日常茶飯事であり、最終的には人を殺します。かなりのイカれた人物であることは明白ですが、画家としては超一流の才能がありました。

特に、植物や果物の静物画においてはイタリア史上最も優れていると言われています。しかしながら、現存するカラヴァッジョによる独立した静物画はアンブロジアーナ絵画館所蔵の「果物籠」しかありません。

Canestra di frutta
Canestra di frutta

籠が机からはみ出し、こちら側に突き出ているように描かれています。これは「突出効果」と呼ばれ、カラヴァッジョの作品において明暗法などと同様に多用されている技法の1つです。これによって、画面内の物事がこちらに突き出してくるような効果が見られ、見事な臨場感を与えてくれるそうです。見ればみるほど素晴らしいです。

 

特に、1600年までの初期の作品おいては、宗教画はあまり見られず、少年や静物画を主に描いていました。理由としては、世間に広く受け入れられるまでは、パトロンのフランチェスコ・デル・モンテ枢機卿宅で周囲の少年や静物を描いていたからだと言われています。

そのデル・モンテ枢機卿に見出される契機となったのが、アメリカのキンベル美術館所蔵の「いかさま師」です。

The Cardsharps
The Cardsharps

その後、ドーリア・パンフィーリ美術館所蔵「悔悛のマグダラのマリア」やワズワース・アシーニアム美術館所蔵「聖フランチェスコの法悦」などの宗教画を描くようになります。

 

そして、有名な「聖マタイ伝」の制作より少し前に、僕が大好きな「アレクサンドリアの聖カタリナ」や衝撃的な「ユディトとホロフェルネス」が描かれます。

Saint Catherine of Alexandria
Saint Catherine of Alexandria

聖カタリナが最高にカッコイイです。一目見たときの威圧感も凄いですし、本当にすぐそばにいるような感じがします。

 

Judith Beheading Holofernes
Judith Beheading Holofernes

首を切っている女性のモデルは「アレクサンドリアの聖カタリナ」と同じ人物です。先ほどの表情とは打って変わって本当にリアルな表情をしています。

たぶん自分が同じことをしていたら、同じような表情をしていると思います・・・。

 

そして、1600年のマタイ三部作「聖マタイの召命」「聖マタイの殉教」「聖マタイと天使」により、一躍有名になりました。

特に僕が好きなのは「聖マタイと天使」です (「聖マタイの召命」も捨て難いです・・・)。この作品は「聖マタイの召命」と「聖マタイの殉教」の2年後に制作されたもので、実は一度受け取りを拒否され、描き直されたものになります。

The Inspiration of Saint Matthew
The Inspiration of Saint Matthew

 

「聖マタイ伝」を境に、写実派と呼ばれるカラヴァッジョらしい作品が描かれていきます。本当にどの作品も素晴らしく、本や写真を見ているだけで、絵にひきこまれる感覚を覚えます。

長くなってしまったので、殺人を犯してからの晩年のカラヴァッジョの作品群はまた別の機会に記事にしたいと思います。

死刑宣告が出され、逃走中に描かれた晩年のカラヴァッジョの絵は、それまでとは異なり、特に最後の「ダヴィデとゴリアテ」では、ダヴィデの表情とカラヴァッジョ自身を描いたゴリアテの首から何とも言えない調和が生まれています。本来ならば目を背けたくなるような構図の作品ですが、逆になぜか見入ってしまうような、そういう印象を感じてしまいます。

 

参考

  • アート・ビギナーズ・コレクション「もっと知りたいカラヴァッジョ 生涯と作品」
    • 著者: 宮下期久朗
    • ISBN: 978-4-8087-0870-2

画像引用元

Caravaggio (カラヴァッジョ)・前編

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